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『Guild-unitの作家たち Silversmith編』 : CREEP


特集『Guild-unitの作家たち Silversmith編』は

JAP工房がコアとなって作る作家集団

“ GUILD-UNIT ”の中から、

オンラインショップで作品を扱っている

“ Silversmith = 銀細工師 ”をピックアップ。

ブランドの成り立ちや作品、作家自身について紹介する。




第3回目は『 CREEP 』の作家、日高直紀に話を聞いた。

creep00
 

言葉数が少なく、必要最低限のことしか話さない、
というのが普段の日高直紀の印象。
『 CREEP 』のブログを見ていただくと分かるが
写真と作品名だけ、というのが多く、
「とりあえず、俺の作品を見てくれ」という感じ。
それだけに今回、彼から話を聞くのは楽しみでもあった。



CREEP 日高直紀


CREEP CREEP creep
※写真をクリックすると商品サイトにリンクします。

キャラクターもののシルバーリングが
密かなブームになっていた20年ほど前。
日高もSF映画のキャラクターを
シルバーリングにアレンジして作っていた。

「母方の家系が代々歯科医だったんです。小学生の頃、夏休みに歯科医院をやっている祖父の家に行ったりすると、技工室にいる歯科技工士さんの隣に丸イスを置いて、ずっと作業を見ていたりしました。親は歯科医にさせたかったらしいけど、僕はモノを作る方に興味があって歯科技工士に。それと並行してシルバーアクセサリーを作って、地元の宮崎や福岡のお店に置いてもらってました」

今でこそ、ストイックなシルバージュエリー作家の日高だが、
元々は宮崎で歯科技工士を職業とし、
その技術の延長でシルバージュエリー作っていたのだ。

『 CREEP 』というブランド名は、
メタルにはまっていた友人が考えてくれた
「 Obsessed creeping design 」から。



「“Obsessed creeping design”は“取り憑いて這いつくばる”っていう意味で、デスメタルの世界のイメージなんです。何もそこまで、って(笑)。“CREEP”には“ゆっくり動く”って意味もあるので、今にも動き出しそうなリアルな作品を作りたいという気持ちからシンプルに『 CREEP 』にしました」

歯科技工士の扱うワックスや技法は
そのままフィギュアやシルバージュエリーの
原型制作に応用できるため、
その頃は歯科技工士から
そうした原型師になる例も多かった。

「宮崎で某有名ファッションデザイナーと会って、そのときに自分で作って着けていたキャラクターのシルバーリングを、何となく成り行き上でプレゼントすることになって。後になってそのデザイナーは雑誌の連載コーナーで、そのプレゼントしたシルバーリングのアイデアをそのままにしながら、もっとすごい造形になった作品を紹介してたんです」

某ファッションデザイナーは
アイデアを借用することに対して
まったく悪気がなかったようだ。
彼が日高のシルバーリングを
ロンドンの某有名シルバーブランドの
デザイナーに見せて
「これはすごいアイデアだ!」となり、
アイデアをそのままに、
そのブランドが新たに作り直した
という経緯が
記事の中で明かされていたという。

「当時は自分には作れないレベルの造形で、その悔しさでがんばって作るようになったんです。たぶん、それがなかったら東京に出てこようとは思ってなかったと思います」

シルバージュエリーの作家として本格的に活動するため、
歯科技工士を辞めて、東京に出てきた日高。
自分の商品を置かせてもらうようになった
上野のシルバージュエリーショップで
同じように並んでいたJAP工房のシルバージュエリーと出会う。

「先輩の作家からJAP工房を紹介してもらって。やっぱり『エイリアン』や『スポーン』など、JAP工房でライセンス商品、本物を作らせてもらえるっていう喜びがありましたね」


左から『スポーン』のバイオレーター、『エイリアン』のチェストバスター、『スター・ウォーズ』のランコア。 ※現在は販売しておりません。

JAP工房が『マーベルコミック』や
『スター・ウォーズ』を皮切りに
ライセンスキャラクターのシルバーリングで
大ブームを巻き起こした時代、
日高もその原型師として一躍を担った。

「一番うれしかったのが『スター・ウォーズ』で竹谷隆之さんと同じ土俵に上がれたことですね。まだ宮崎にいたときからホビージャパン(ホビー雑誌)を見て憧れていた竹谷さんの作品と自分の作品が同じシリーズで並んだんですから」

 
左が日高直紀が原型制作した『DARTH MAUL RING』。
右が竹谷隆之が原型制作した『SEBULBA RING』。
※現在は販売しておりません。

この『DARTH MAUL RING』はさらに
日高が海外進出するきっかけにもなった。

「ダース・モールって鬼みたいじゃないですか。それで1999年に東京でタトゥーコンベンションが開催されることになったときに、海外から招待する彫師にプレゼントするための物として、僕が彫よしさんの鬼のリングを作ることになったんです。オーガナイザーと僕の友人の彫師が仲が良かったんですよ」

“三代目彫よし”とは
世界から注目されている有名な伝説の彫師。
コンベンションの前年に出版された
画集『百鬼図』は海外でも話題となっていた。


三代目彫よしとコラボレートした作品。左から『ONI』『RYU』『DARUMA』

その三代目彫よしのシルバージュエリーとして
日高の『ONI』も注目され、
その後に制作した『RYU』や、『 CREEP 』の商品が
国外のショップで扱われたのだ。

「彫よしさんとは仲良くさせてもらっていて。彫よしさんの作品でつくってみたい物がいろいろあるので、今後もこのコラボレーションは続くと思います」

ライセンスキャラクターや三代目彫よしの作品など
在るものを忠実に再現しながらアレンジを加え
ジュエリーとしても高い完成度を誇るのが『 CREEP 』。
そのコンセプトは“自然崇拝”だ。

「自然のデザインが好きですね。神様が作った形が。子供の頃は野山を駆けまわって自然の中で遊んでいたというのもあるかもしれません。小さい頃からいろいろな生き物を飼ってきました。今はクモにはまっていて、ブリーダーもやってます(笑)」



「性格的にシンメトリーが好きなんですが、生物のデザインはシンメトリーのようで、そうではなくて、そういうところも好きですね」

『 CREEP 』作品の魅力は緻密さ、
そしてモノに対する観察力だ。

「自分で飼ったり育てたりするのが好き。カエルとかもそうでした。だけど、細かく種類が分かるまで再現するというのとは違うんですよ。だから作品名は『FROG』だけだし。クモは好きすぎてなかなか作れないんですよね(笑)」


FROG

『 CREEP 』といえばスカルリングだ。
キース・リチャーズのスカルリングで有名な
ブランド『COURTS AND HACKETT』の
ディビット・コーツからも賞賛を浴びた。

CREEP CREEP 

「スカルもやっぱり神様が作ったものですよね。面白いのが、自分が作るスカルはみんな似ちゃうんです。人それぞれいろいろな顔があるのに。自分の好みっていうのがあるんでしょうね・・・」




※写真は制作途中のもの。
新作のスカルリング『Toothless Skull(年内発売予定)』は
歯が抜けている。
元歯科技工士ならではの観察力から
生み出されたと言っていいだろう。

「あまのじゃくだと思いますね。なるべく人が作っていないモノが作りたい。でもスカルはみんなが作っていてそんなことも言っていられない(笑)。このフォルムのスカルは作ったことがなかったのでこんな風にしてみました」





「今回、JAP工房での展示用にシルバー製のリングスタンドを作ってみました。ちょっと高くなり過ぎちゃうんで非売品なんですけれど・・・・」

新作のスカルリングと組み合わせるとオブジェのようでかっこいい。
要望があれば「作らないこともない」ようだ。

「何でもいいからスカルリングを着けたいとかそういうことではなく、分かる人に分かって欲しいというか、玄人に好まれるようなものを目指したいと思ってます。アンダーグラウンドな格好良さを伝えたいですね。できれば直接見て、良さを分かってから買って欲しいと思ってます」

「商売としては売れて欲しいけど、
売れて目立ちたくはない」

ジレンマを抱えている日高。
最近、三代目彫よしからのアドバイスで
インスタグラムで情報発信するようになり、
海外から大きな注目を浴びている。
世界規模になれば売れても目立たない、という目論み?



日高直紀の作業場風景。
ものすごくサッパリしている。
「場所によってなんですけど、整頓する場所は徹底して整頓してます」

以下は日高のおすすめ作品。


Viper

「これまでにもヘビモチーフはいくか作っていたんですが、あまのじゃくなので普通には作りたくなくて、ほかでは絶対に作らないだろうって思って作ったのがこれです。クローズアップし過ぎですかね? 意識して作ったわけじゃないんですけれどちょっとエロっぽくなりました」


SEX RING

「ブレスレット用に作ったエンドパーツが骨をつなげたようなデザインになっていて、それをYOU-KOさんに見せたら、これ指輪になるね、って。それで指輪に作り替えようって思ったときにこのアイデアが浮かびました。カップルの方や結婚指輪として購入してくれる方も結構いらっしゃるんですよ」


これが元になったブレスレットのエンドパーツ部分。


Ganesh

「ガネーシャを初めて知った時は、なんで人間の体に象の頭なんだろうと不思議に思いましたね。それからガネーシャについていろいろ調べたり、いくつか置物を買ったりして、CREEPの『Ganesh』リングを作ったんです。ところが自分が作ったこの『Ganesh』が世界中でコピーされまくって、スタンダードなガネーシャだと勘違いされちゃっているんですよね(苦笑)。日本でもショッピングモールに出店しているアジア雑貨のお店などで普通にコピー商品が売っているんでびっくりしちゃいます・・・・」

確かに「 ganesh ring 」でグーグル検索すると
オリジナルの『Ganesh』以上にコピーがいっぱい。
中にはコピーのコピーでグダグダなものまで。
日高の寡黙な性格が損をしているような・・・・。
みなさん、ちゃんと本物を買ってあげてください!!!!


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CREEP の最新情報はこちら
CREEP official site


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※クリックすると拡大します
空山基・三代目彫よし 二人展『狐狼展 其二』
会期:2014年10月15日(水)~10月20日(月)
会場:ガレリア原宿(東京都渋谷区神宮前3丁目14-17)
 ※『CREEP』の「ONI」「RYU」「DARUMA」なども
   展示販売されます。
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テーマ:シルバーアクセサリー - ジャンル:ファッション・ブランド