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『Guild-unitの作家たち Silversmith編』 : 罠兎 -わなうさぎ-



特集『Guild-unitの作家たち Silversmith編』は

JAP工房がコアとなって作る作家集団

“ GUILD-UNIT ”の中から、

オンラインショップで作品を扱っている

“ Silversmith = 銀細工師 ”をピックアップ。

ブランドの成り立ちや作品、作家自身について紹介する。



第2回目は『 罠兎 -わなうさぎ- 』の作家、生田容子に話を聞いた。

wana01.jpg 

マジメなのにユーモアがあって、親しみやすいのが
『 罠兎 -わなうさぎ- 』の作家、生田容子。
ふわっとしているようで、しっかりしていたり、
考えているようで、考えてなかったり、
まぁ兎に角、自然体で飄々としている。


罠兎 -わなうさぎ- 生田容子

“罠兎”という意味深でしゃれたブランド名も

「罠兎(罠兎チョーカー)を作ったときに、“罠兎さん”って言われるようになって、それじゃってことで(笑)」

という理由から。



それじゃぁ、兎が好きなのかと言えばそういうことでもない。

「最初に友人から猿をモチーフにしてブランドのロゴを作って欲しいと頼まれて、立体にしたら面白そうだなぁ~と思って作ったんです。それ(丸猿チョーカー)を見せたら、猿だけじゃなくて兎とかも作ってシリーズとして売り出せば? って言われて。だからまったく主体性なんてないんです、はっはっはっ(笑)」

罠兎  罠兎 
『 罠兎 -わなうさぎ- 』最初の4作品。
左から、罠兎チョーカー、釣り針兎チョーカー、丸猿チョーカー、伸猿チョーカー
※写真をクリックすると商品サイトにリンクします。

『 罠兎 -わなうさぎ- 』最初の商品は、
意を決して商品化したわけでもなく、なんとなく作られ、
商品名の1つがなんとなくブランド名になった、という訳だ。
“丸猿さん”って呼ばれていたら『 丸猿 -まるざる- 』だったのか!?

話をいろいろ聞いているうちに
「面白そうだからやってみる」という好奇心と実行力が
生田容子という作家のキーワードであることが分かった。


罠兎のブログから。「面白そうだからやってみた」のは間違いない。
※これは商品ではない。



「作るのがとても大変なので商品にはしない」そうだ。

もともと彼女は美大でテキスタイル(染織)を学び、
立体にはそれほど興味がなかったそうだ。
着物やアクセサリーなどを製造する会社でデザイナーとして活躍していたが
あるときにアクセサリーの原型が間に合わないという事態になり
彼女がとりあえず「やってみる」ことに。

「たしかシンプルなデザインのペンダントか何かだったと思うんです。どうやらロウを削って原型を作るらしい、という状態だったんですけれど、やってみたらできて。こんなのを削ったらこんな商品になった!っていうのがすごくうれしくて。何か面白いかも、って」

初めは趣味として街の彫金教室に通い、
さらに本気になって専門学校の夜間部へ。
子供の頃から絵を描くことが好きで、美大に進み、
デザイナーとして企業に就職。
目標に向かって堅実に人生を歩んでいた生田であったが
見事に脱線・・・・いや飛躍!

「学校に通って1年くらい経ったときに今も働いているKen's shopを紹介されました。作品にギミックを入れることにこだわるのは、そこで働いているからなのは間違いないですね。Ken's shopはアンティークジュエリーの修理・修復が得意なので、そういうアンティークジュエリーに触れる機会が多いんですけれど、昔のものって意外と細かいギミックが仕込まれていて衝撃だったんですよ。それを見て自分もやってみたい!って」

「“実際使えるもの、気に入って毎日付けてもらえるもの”でどれだけ面白く出来るか」
「もとからの彫金家ではないので、発想は自由かも知れませんね」
と言うことで、『 罠兎 -わなうさぎ- 』の作品はユニークなものが多い。

罠兎 罠兎 罠兎
※写真をクリックすると商品サイトにリンクします。

「もともとはアールヌーボーが大好きで、気がついたらいつの間にか和風に傾いていましたね。最近ハマっている根付も以前から好きだったんですけれど、象牙や木を彫るのはなぁ、って思ってたら、彫金で根付をやってもいいんだよ、って気づかされて。根付はいろいろなルールがあって、見る人の目も厳しくて、お客さんに鍛えられている感じですね。それが楽しいんです」

好きな落語をモチーフにすることもしばしば。
そのアレンジも実に『 罠兎 -わなうさぎ- 』らしい。



落語の『品川心中』のお染さんと金蔵を蛙と蝸牛に見立てた作品。
蛙の口が開いて根付紐を通せる。



落語の『抜け雀』の中で語られる雀をモチーフにした作品。
籠が開いて中から雀を取り出せる。
さらに雀には羽を羽ばたかせるギミックが仕込まれている。



新作の「抜け雀 mini」は、
根付として制作した「抜け雀」のペンダントバージョン。
しかし原型から作り直した新作だ。


左が「抜け雀 mini」の
子供の雀、右が「抜け雀」の親雀。

「親の抜け雀は根付として作って、5体限定がすぐに完売しちゃったんです。それで限定だったものをまた作るのも何なので、今度は小さな子供の抜け雀をペンダントとして作りました。根付は基本的に男性が使うものなんですけど、ペンダントなら女性も使えると思って」





羽を羽ばたかせるギミックはそのままに
「さらに小さく作ってしまおう」という挑戦でもあったそうだ。
しかも開閉する籠の留め具は改良して、より使いやすくなっている。
子供の雀ならではのあどけない表情も女性に好まれそう。


抜け雀 mini

「基本は、ぱっと見、面白いと思っていただければいいかなって。しばらくは根付だと思います。で~、ゼンマイ仕掛けのギミックにそろそろ挑戦したいですね(笑)」

Ken's shopでも働きながら、オーダーメイドも請け負い、
最近は少量限定生産の根付にご執心の生田。
久しぶりの通常販売である「抜け雀 mini」も凝っているので
果たして順調に生産できるのか・・・・。
本人は「どんと来い!」と言っているが
早めのオーダーがよろしいかと。



生田容子の作業場風景。
奥に見える写真の人物は落語家の柳家小三治。

以下は生田のおすすめ作品。


カラクリ蛙ペンダント

「とにかく足をバタバタさせたかっただけなので、何となく蛙になりました。まだ、やってみたらできたという感じなのでギミックは生産性を考慮していないんですよ。だから作るときに1つ1つ微調整が必要です。最近はちゃんとシステマチックに組み上げられるように原型から作るように心がけているんですけれど。このころは勢いで作ってますね。このころはまだアールヌーボー調ですねぇ。このあとから和風に傾いて行ってます」


猫の恋ペンダント

「とりあえず猫が作りたいと思って。ちょっと根付に対するあこがれが入った根付的作品第1号です。シルバーだけじゃなく、赤銅や胴を組み合わせたり自分として挑戦だった作品ですね。“猫の恋”って俳句の季語をモチーフにして、“恋”を“鯉”に転じてます。この猫、怖~いって言われるんですけれど、怖く作ったんですっ!(笑) かわいい猫は好きじゃないんです、ブサカワイイ猫が好きなんです」



ベロ鯰ペンダント(根付兼用)

「伝統工芸の打ち出しの技術を練習したときに鯰(ナマズ)の帯留めを作ったんですが、全身を立体にしてみたいと思って作りました。口を開けるとベロがベロっと見えるのがいいでしょ? 根付としても機能するように口からお腹に紐を通せるようにもなってます。ちゃんと箱書きをした木箱も用意しました」


完成したばかりの根付も紹介。


福禄寿あたまのたはむれ

「これは今度の『金属工芸作家による根付展』に出品する作品です。幕末から明治の金工師が作ったすごい蛸や烏賊を目の当たりにして、こんな作品を私も作ってみたいなって。初めは蛸が壺から出てくるだけのつもりだったんですけれど、参考に見ていた浮世絵の中に『福禄寿あたまのたはむれ』というのがあって、は~っ!! って感じでした。壺の風合いを出すのにものすごい力を入れましたね」



『金属工芸作家による根付展』には
『福禄寿 あたまのたわむれ』のほかに、
『犬張子』『雀のお宿』を展示予定。

そして、



こいつには会えるのか?
「先行者型シルバーロボ」の詳細は罠兎のブログでご確認を。


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 金属工芸作家による根付展 2014
 
会期:2014年9月20日(土)~9月28日(日)※休:25日(木)

 会場:Gallery 花影抄(東京都文京区根津1-1-14 らーいん根津202)

 http://www.hanakagesho.com
 


テーマ:シルバーアクセサリー - ジャンル:ファッション・ブランド